2026年10月23日(金)放送の『坂上どうぶつ王国』では、100匹以上の噛みつき犬を救ってきた「わんずふりー」の齊藤洋孝(さいとう・ひろたか)さんに密着します。
人に噛みつき、譲渡が難しいとされた犬たちを受け入れる齊藤さん。「いったい何者?」「なぜ、こうした犬たちを引き受けるようになったの?」と気になる方もいるのではないでしょうか。
実は齊藤さんは、清掃事業などを手がける株式会社アペックスの経営者。かつてはフェラーリを所有していたこともあります。そんな人生が犬の保護活動へと向かった背景には、ある愛犬との出来事がありました。
この記事では、齊藤洋孝さんのプロフィールや会社アペックスの事業、バンド活動から起業に至る経歴をまとめました。さらに、わんずふりーを始めたきっかけと、噛む犬たちを受け入れるようになった経緯をたどります。
齊藤洋孝は何者?わんずふりー代表のプロフィール
齊藤洋孝(さいとう・ひろたか)さんは、静岡県焼津市で犬の保護活動を行う「特定非営利活動法人わんずふりー」の理事長です。
人を噛む、激しく唸るなどの理由で、一般家庭への譲渡が難しいとされた犬たちを受け入れ、心と体の回復を支えています。
一方で、医療機関の清掃やビル管理などを手がける株式会社アペックスの代表取締役でもあります。会社を経営してきた経験を持ちながら、現在は犬たちと暮らす時間を大切にしています。
年齢などの基本プロフィール
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名前 | 齊藤洋孝 |
| 読み方 | さいとう・ひろたか |
| 年齢 | 2025年3月の取材記事では54歳と紹介 |
| 主な活動拠点 | 静岡県焼津市 |
| 保護団体での役職 | 特定非営利活動法人わんずふりー 理事長 |
| 会社での役職 | 株式会社アペックス 代表取締役 |
| 保有資格 | 愛玩動物飼養管理士2級 |
譲渡が難しい犬たちを受け入れる「わんずふりー」とは
わんずふりーは、咬傷事故などを理由に行き場を失った犬たちを保護し、リハビリや育成、譲渡、看取りに取り組む団体です。
特徴は、犬たちが24時間、屋内と屋外を自由に行き来できる生活環境。それぞれが落ち着ける場所で過ごし、ほかの犬たちとの関わりも通じて、人や犬との暮らしに慣れていくことを大切にしています。
すべての犬を譲渡するわけではなく、家族として迎え、生涯一緒に暮らすと約束した犬もいます。一頭ごとの事情に向き合い、その先の暮らしまで支えているんですね。
一般社団法人からNPO法人へ移行中
わんずふりーは2026年1月にNPO法人を設立しました。現在は一般社団法人と併存していますが、寄付などの移行が完了したら一般社団法人を解散し、NPO法人へ事業を一本化する予定です。
それぞれの違いを、支援する側・運営する側から整理しました。
| 比較するポイント | 一般社団法人 | NPO法人 |
|---|---|---|
| 活動の伝わり方 | 幅広い事業を行えるため、活動目的の説明が大切 | 社会貢献を主な目的とする団体だと伝わりやすい |
| お金の使い道の見え方 | 原則、貸借対照表を公告。詳しい収支の一般公開は自主的な部分もある | 年間の収入・支出なども行政への報告・公開の対象となり、使い道を確認しやすい |
| 運営の負担 | 決算や公告などの対応が必要 | 決算に加え、毎年の活動・会計報告を行政へ提出するなどの事務負担がある |
| 将来の寄付制度 | 認定NPO法人制度の対象外 | 要件を満たせば「認定NPO法人」を目指せる |
NPO法人は、活動内容やお金の使い道を支援者が確認できる仕組みがあるので、情報公開の積み重ねが信頼につながることが期待できます。
一方で、報告書の作成・提出などの負担が増えます。
今後、「認定NPO法人」の認定を受けることがあれば、寄付者が所得税の控除などを利用できます。寄付する側の負担を軽くし、支援を後押しすることにも貢献します。
齊藤洋孝の会社アペックスは何をしている?
齊藤洋孝さんが代表取締役を務める株式会社アペックスは、静岡県焼津市に本社を置く、清掃・建物管理の会社です。
医療機関の院内清掃を軸に、ビルのメンテナンスやホテルの客室管理など、さまざまな建物の衛生と快適な環境を支えています。
医療機関の院内清掃やビル・ホテル管理を手がける会社
アペックスの主なサービスは、次のとおりです。
| 分野 | 主なサービス |
|---|---|
| 医療機関の院内清掃 | 日常清掃、定期清掃、消毒・除菌清掃、清掃管理計画の立案 |
| ビルの総合管理 | 建物の清掃・保守、外壁や窓ガラスの清掃、設備の維持管理 |
| ホテルサービス | 客室管理の代行 |
| その他 | 業務用エアコンの清掃、庭園管理、造園、ドッグラン造成など |
医療機関の清掃では、見た目の汚れを落とすだけでなく、感染対策を踏まえた管理も求められます。
アペックスは、院内清掃の「医療関連サービスマーク」認定事業者です。公式サイトでは、感染対策の基本知識を備え、看護師資格を持つ受託責任者が在籍していることも強みとして紹介しています。
ドッグラン造成も!保護施設で生きる清掃の知識
アペックスのサービスには、造園とともにドッグランの造成も含まれています。建物の中を清潔に保つだけでなく、屋外の環境づくりも手がけている会社なんですね。
さらに、齊藤さんは、医療機関の清掃に携わるなかで得た消毒の知識が、保護施設の管理にも役立っていると語っています。
わんずふりーでは、犬たちが屋内とドッグランを自由に行き来して暮らしています。室内には犬たちがくつろぐカーペットもあり、その清潔さを保つうえで、専門的なクリーニング技術が生かされています。
犬たちに自由で快適な暮らしを用意しながら、生活空間の衛生にも気を配る。その日常を支えているのが、会社経営を通じて培ってきた清掃の知識と経験なんですね。
齊藤洋孝の経歴|バンド活動から清掃業での起業へ
会社経営と犬の保護活動に携わる齊藤洋孝さんですが、若いころに目指していたのは、プロのミュージシャンでした。
その夢を追うなかで経験した清掃のアルバイトが、後の起業につながっています。
プロを目指して上京し、バンド活動に打ち込んだ時代
齊藤さんがロックに目覚め、ギターを手にしたのは中学2年生のころ。高校時代にはバンド活動に熱中するようになりました。
高校卒業後は推薦で大学に進学したものの、通学を続けず、プロを目指してバンド仲間と上京します。しかし、夢はかなわずバンドは解散。上京から2年後、地元へ戻りました。
当時、髪を染めてバンド活動をしていた齊藤さんにとって、アルバイトの選択肢は限られていたそうです。そのなかで、外見にかかわらず受け入れてくれたのが、高層ビルの窓ガラスを清掃する仕事でした。
約3年間携わったことで、清掃の基本的な知識や技術を身につけることができました。音楽の道で過ごした時間が、次の仕事の土台にもなりました。
22歳で起業し、フェラーリを所有する経営者に
帰郷した齊藤さんは、22歳で清掃業を始めました。選んだ理由は、バンド時代のアルバイトを通じて経験があったからです。
会社公式サイトによると、事業の歩みは次のようになっています。
| 年月 | 出来事 |
|---|---|
| 1993年3月 | 焼津市で個人商店「ウエストテン」を開業 |
| 1994年2月 | 有限会社ウエストテンを設立 |
| 1999年7月 | 株式会社アペックスに組織変更 |
起業当初は、電話帳で探した清掃業者に連絡し、小さな仕事から実績を積み重ねました。
作業を丁寧に仕上げることに加え、挨拶や身だしなみにも気を配り、スタッフのユニフォームも導入。取引先から新たな顧客を紹介されるなど、事業は成長していきました。
やがて、フェラーリやポルシェといった高級車を所有するまでに。本人は取材で、特に気に入っていた車に『フェラーリ・テスタロッサ』を挙げています。
しかし、その後は会社の資金繰りが悪化し、大きな危機に直面します。
そこで齊藤さんの生き方を変える存在となったのが、愛犬の「ぽんて」でした。
齊藤洋孝がわんずふりーを始めたきっかけは?
齊藤洋孝さんが犬の保護活動を始めた原点には、愛犬に命を救われた経験があります。
その経験から行き場のない犬を家族として迎えるようになり、やがて、人を噛むなどの理由で譲渡が難しい犬たちの保護へと活動が広がりました。
経営の危機で支えとなった愛犬ぽんての存在
順調に成長していた会社ですが、リーマンショック後、取引先からの値下げ要求や仕事の減少によって経営が悪化。会社の資金繰りに追われた齊藤さんは、自ら命を絶つことまで考えるほど追い詰められていました。
自ら命を絶とうと家を出ようとしたとき、玄関へ向かうのを引き留めたのが、グレートデーンの愛犬「ぽんて」でした。普段は言うことを聞くぽんてが、そのときは頑として動かなかったそうです。
齊藤さんはその姿に、自分を止めようとしているのではないかと感じ、思いとどまりました。同時に、自分がいなくなった後のぽんてのことを考えていなかったと気づいたといいます。
その後、大きな仕事の契約が決まり、会社の経営も回復へ。この経験から、助けてもらった命で今度は動物に恩返しをしようと考えるようになりました。
噛む犬への考え方を変えた「とらじろう」との出会い
保護活動を始めた齊藤さんにとって、もう一頭の大切な存在が「とらじろう」です。
当時、行き場のない犬を引き取り、最期まで共に暮らす活動をしていた齊藤さん。「2年間譲渡されない犬がいる」と聞き、家族として迎えたのが、人を噛む犬だったとらじろうでした。
取材記事によると、とらじろうは先住犬たちとの暮らしを経て、後には新入りの犬を見守り、争いが起きそうな場面で制する存在になったといいます。
かつて「噛む犬」とされていたとらじろうが、今度は仲間との暮らしを支える役割を担うようになったのです。
この経験が、齊藤さんにとって噛む犬への考え方を変えるきっかけになりました。とらじろうとの出会いが、犬同士の関わりにも目を向ける現在の活動につながっています。
2014年に保護を開始し、わんずふりーの設立へ
齊藤さんは2014年4月、焼津市で個人として犬の保護活動を始めました。
最初は動物愛護団体に連絡し、譲渡先が決まらない犬を家族として迎えるところからの出発でした。活動を続けるうちに団体とのつながりが生まれ、咬傷事故などの問題を抱える犬の引き取り相談も増えていったそうです。
2018年2月には、約1,000㎡のドッグランを常時出入りできる保護施設を開設。2021年12月に一般社団法人わんずふりーを設立し、2026年1月にはNPO法人を新たに設立しました。
愛犬への恩返しから始まった行動が、譲渡困難とされた犬たちの居場所づくりへとつながっています。
まとめ
『坂上どうぶつ王国』で注目される齊藤洋孝さんについて、会社や経歴、保護活動を始めたきっかけを紹介しました。
- 齊藤洋孝さんは何者?
静岡県焼津市を拠点に、譲渡が難しい犬たちを受け入れる「わんずふりー」の理事長。株式会社アペックスの代表取締役でもあります。 - 会社アペックスは何をしている?
医療機関の院内清掃やビル・ホテル管理、ドッグラン造成などを手がけています。清掃や消毒の知識は、犬たちが暮らす保護施設の管理にも生かされています。 - バンド活動から会社経営者へ
若いころはプロのミュージシャンを目指して上京。清掃のアルバイト経験を生かして22歳で起業し、フェラーリを所有するほど事業を成長させました。 - 保護活動の原点は愛犬ぽんて
経営の危機で命を絶つことまで考えた際、愛犬ぽんてに引き留められた経験が、動物への恩返しを考えるきっかけになりました。 - 噛む犬への考え方を変えたとらじろう
人を噛む犬だったとらじろうが、仲間をまとめる存在になった経験から、犬同士の関わりにも目を向けるようになりました。 - 2014年から保護活動を続け、現在はNPO法人へ移行中
寄付などの引き継ぎが完了したら一般社団法人を解散し、NPO法人へ事業を一本化する予定です。
愛犬への恩返しから始まった齊藤さんの活動は、行き場を失った犬たちの居場所づくりへと広がっています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
齊藤洋孝さんを支える妻・朋子さんは、元看護師。高校時代の出会いや起業時のエピソード、子供たちとの思い出は、こちらの記事で紹介しています。




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